唐突ですが、みなさんに質問です!
「比喩表現(ひゆひょうげん)を説明してください」と言われて、明確に説明できますか?
- 「物のたとえ話でしょ?」
- 「小学校で勉強したけど、理解していないかも?」
- 「比喩って何だっけ?」
このように、いざ説明しろと言われると戸惑いませんか?
そこでこの記事では、比喩表現について、専門分野の辞典や実体験などを参考に解説します。
具体的には
- 比喩表現とは?
- 代表的な3つの比喩表現一覧
- その他の比喩表現
- 比喩表現をわかりやすく使う3つのコツ
- 比喩表現を使うときの注意点
- まとめ
の順番にご紹介していきます。
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比喩表現とは?
まずは、比喩表現とはどのようなものか、メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手を例にあげてみましょう。
『カナダの大谷ファンクラブ代表のジョン・ヤーさんが7月のインタビューで「ファンタスティックなユニコーン」と伝説の生きものにたとえた。』
(引用:日刊スポーツ)https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/202110040000327.html
このように記事には書かれており、「ユニコーン」は架空の存在で、さらに、人間を伝説の生きものにたとえていますが、これが比喩表現です。
今までに、こんな選手を見たことがないので、たとえようがないことを「ユニコーン」を使って、「人類を超越したすばらしい選手だ」と表現したのです。
このように、比喩表現は日常会話やテレビ、雑誌、インターネットなど、いたるところで使われています。
みなさんも日常会話で、無意識に使っていませんか?
比喩表現をコミュニケーションツールとして使えば、会話の内容がわからないことでも、身近なものに置き換えて表現するだけで通じ合えることがあります。
そこで、「比喩(ひゆ)」について調べたところ、以下のように明記されていました。
「いいたい事柄を何かにたとえることによって、効果を期待する表現方法」
(引用サイト:広辞苑無料検索)https://sakura-paris.org/dict/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%A4%A7%E7%99%BE%E7%A7%91/content/54011_1264
これでは、少しわかりにくい言い回しになっており、また、いくつかの使い分けも必要であることがわかりました。
特に、言葉を使った仕事をされている方には参考になるので、最後までお付き合い頂ければ幸いです。
それでは、比喩表現について詳しく解説します。
代表的な3つの比喩表現一覧
比喩表現は、いくつかの表現方法があるので、代表的な表現を3つご紹介します。また、専門的な言い回しがわかり辛いので、身近なことばに置き換えて、わかりやすく解説します。
直喩(ちょくゆ)
修辞法(しゅうじほう)の一つ。「たとえば」「あたかも」「如し」などの語を用いて、たとえるものと、たとえられるものとを直接比較して示す技法。「堅きこと鉄の如し」の類。↔隠喩法
(引用:広辞苑無料検索)https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/prefix/%E7%9B%B4%E5%96%A9
修辞法とは、以下の「修辞」に関する法則や手法のことです。
【修辞(しゅうじ)】とは
①ことばを適切に用い、もしくは装飾的な語句を巧に用いて、表現すること。また、その技術
②言葉を飾り立てること。また、言葉の上だけでいうこと。「それは~で言ったにすぎない」
(引用:広辞苑無料検索)https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/content/9288_1238
直喩とは、「適切な言葉を使い、対象物を比較して、たとえること」です。
また、「~のようだ」などの言葉を使ってたとえます。
たとえば、以下のような文章になります。
直喩を使ったわかりやすい例文
- 父が怒ると、鬼のように怖い
- 赤ちゃんの肌は、絹のようにスベスベしている
- まるで人形のような、大根が収穫できた
これらのように、「Aは、まるでBのような〇〇だ」と2つを比較して、なおかつ、同じようなイメージを持っている別の物にたとえます。
そのため、比較対象を「~のような」「~ように」の言葉で、つなぐことができます。
隠喩(いんゆ)
隠喩法(いんゆほう)の略。また、隠喩法による表現。暗喩(あんゆ)。
(引用:広辞苑無料検索)https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/prefix/%E9%9A%A0%E5%96%A9
ことばの上では、たとえの形式をとらない比喩。「雪の肌」「ばらのほほえみ」の類。(英語翻訳:メタファー)。
(引用:広辞苑無料検索 ハイブリッド新辞林)https://sakura-paris.org/dict/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89%E6%96%B0%E8%BE%9E%E6%9E%97/prefix/%E9%9A%A0%E5%96%A9
【隠喩法(いんゆほう)】とは
①ある物を別の物にたとえる語法一般。
②修辞法の一つ。たとえを用いながらも、表現面にはそれ(「如し」「ようだ」等)を出さない方法。白髪を生じたことを「頭に霜を置く」という類。
(引用:広辞苑無料検索)https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/content/1601_776
③修辞法の一つ。あるものを表すのに、これと属性の類似するもので代置する技法。↔換喩法
隠喩とは、「〇〇は、✕✕だ」と言い切る表現方法です。
たとえば、以下のような文章になります。
隠喩を使ったわかりやすい例文
- 父は鬼だ (父が怒ると鬼のように怖い)
- 君は兵隊蟻だ (兵隊のように指示通りがむしゃらに働く)
- 君は太陽だ (君は太陽のように明るい)
隠喩は、強烈なインパクトがあります。
直喩のように「~のように」「〜のようだ」を使わないので、あたかも、「そうなんだ!」と思い込ませる印象をあたえます。
そのため、暗示をかけるような手法なので、「暗喩(あんゆ)」ともいいます。
また、英語では「隠喩:メタファー(metaphor)」と訳され、修辞技法の枠に留まらず、多方面で用いられている言葉なので、覚えておきましょう。
メタファーは、言語(言葉)に限らず、絵画、映画などの視覚の領域でも起こっており、認知言語学の一部の立場では、「人間の根本的な認知方式のひとつ」とみなされています。
(引用:ウィキペディア メタファー)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC
擬人法(ぎじんほう)
修辞法の一つ。人でないものを人に見立てて表現する技法。活癒法(かつゆほう)。「海は招く」の類。
(引用:広辞苑無料検索)https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/prefix/%E6%93%AC%E4%BA%BA%E6%B3%95
擬人法は、「人間以外のものを、人間にたとえる」ことです。
たとえば、以下のような文章になります。
擬人法を使ったわかりやすい例文
- 目が泳ぐ (目が左右に動いて、動揺している様子)
- 犬が笑う (笑うことで、敵意はないことを表している様子)
- ペンが走る (スラスラ文字が書ける様子)
実際に、目が泳いだり、犬が笑ったり、ペンが走ることはありません。
擬人法で重要なことは、「人間以外に使う」ことです。
小説などは、文字から言葉の意味や情景、感情などをイメージするからこそ楽しく読めます。しかし、文章中に表現技法が用いられていなければ、情景が無機質でイメージが湧き辛く読んでも楽しくありません。
そのため、小説家は、情景がイメージできるように、擬人法をたくみに取り入れて、情景に動きを与えています。
そうすることで、読者も感情移入がしやすく、人それぞれの情景で読書を楽しむ事ができます。
その他の比喩表現
先程、主な比喩表現として、3つ紹介しましたが、それ以外にもいくつかあるので解説します。
提喩(ていゆ)
修辞法の一つ。全体と部分との関係に基づいて構成された比喩。全体の名称を提示して一つの名称にかえ(「花」で「さくら」を表す類)、また、一つの名を提示して全体を表す(「パン」で「食物」を表す類)技法。換喩法(かんゆほう)の一種。
(引用:広辞苑無料検索)https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/content/13398_194
文中の換喩法(かんゆほう)については次で紹介します。
提喩の代表例は、「花見に行こう」です。
文字だけで判断すると、「花を見る」となり、対象は「花」になります。バラやパンジー、タンポポなどでも間違いではありません。
しかし、多くの人が「花見」と聞いて、連想するのは「桜」です。
このように、「花」という大きな分類の名称を伝えることで、一つの花の名称「桜」を表現してしています。
換喩(かんゆ)
【換喩法(かんゆほう)】とは
修辞法の一つ。あるものを表すのに、これと密接な関係にあるもので置き換えること。角帽で大学生を表す類。↔隠喩法
(引用:広辞苑無料検索)https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/prefix/%E6%8F%9B%E5%96%A9%E6%B3%95
換喩とは、「対象物が密接な関係にあるものを表現する」技法です。
換喩法の代表例は、「みんなで、鍋を食べよう」です。
これは「鍋=鍋の中身(具材)」を意味しています。
実際には、「みんなで、鍋に入っている具材を食べよう」ですが、これを「鍋を食べる」と表現しています。
諷喩(ふうゆ)
【諷喩(ふうゆ)】
(引用:広辞苑無料検索)https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/prefix/%E8%AB%B7%E5%96%A9
遠回しにそれとなくさとすこと。たとえでそれと推察させる仕方。
【諷喩法】とは
修辞法の一つ。わざと本義を隠して、ただたとえだけを掲げ、たとえを通じて本義を推察させる技法。
諷喩とは、「わざと本当の意味を隠して、たとえでけで本当の意味を表現する」技法です。
諷喩法の代表例は、「料理の達人に聞いてみよう」です。
これは、「料理の達人と呼ばれているAさんに、聞いてみよう」という意味です。
料理の達人である「Aさん」を隠して、「料理の達人」としてたとえることで、Aさんを表現しています。
この表現で、「Aさん=料理の達人」であることがわかります。
転喩(てんゆ)
あることを言うために別のことを語らせるのだが、別のこととは、あることに先だったり、後続したり、随伴したりするもの、付加的、状況的なもの、要するに、あることをただちに思い起こせるような形で結びつき関係しているもの。
(引用:日本語レトリックコーパス)https://www.kotorica.net/j-fig/category/metalepsis
転癒とは、「あることを言うときに、直接言うのではなく、前の事柄と後に続く事柄を、たとえだけで表現」する技法です。
転喩の代表例は、スポーツでたとえると「ユニフォームを脱ぐ」です。
スポーツ選手が、「ユニフォームを脱ぐ」という言葉には、「引退する」つまり、終わりをつげることを意味しています。また、脱ぐまでは、「今まで選手だった」という意味も含まれます。
「ユニフォーム=選手」「脱ぐ=引退、今まで選手だった」という一連の流れが表現できます。
比喩表現をわかりやすく使う3つのコツ
比喩表現について解説してきましたが、実際には、どのように使ってよいのか具体的なコツを説明します。
誰でもわかるモノにたとえる
せっかく、たとえに置き換えて説明するのですから、相手がわかりやすい表現にしましょう。
たとえば、「父が怒ると怖い」を例にあげます。
- 正しい:父が怒ると、鬼のように怖い
- 誤り :父が怒ると、ライオンのように怖い
この2つを比べると、鬼は怖いが、ライオンは怖いと感じません。
それは、「鬼=恐怖」「ライオン=勇敢」というイメージがあるからです。
ライオンも怒ると怖いですが、どちらかというと「ライオン=百獣の王=勇敢」のイメージの方が強くないですか?
だから、「父が怒るとライオンのように怖い」とたとえても、相手には伝わりにくいのです。
比喩は「誰にでもわかるモノ=共通したイメージ」で表現するよう心掛けましょう。
情景が思い浮かぶぐらい具体的にたとえる
比喩は、わかりにくいことや伝わりにくいことを、たとえを使うことで、誰にでもわかりやすく説明できる、すばらしい表現技法です。
比喩を使うのなら、情景が思い浮かぶぐらい、具体的に表現しましょう。
たとえば、「水」を例にあげます。
- 正しい:富士山の澄んだ湧き水のように、美味しい水だ
- 微妙 :富士山で飲むような、美味しい水だ
この2つを比較して、より鮮明に情景を思い浮かべるのはどちらですか?
断然、「富士山の澄んだ湧き水」の方が、「富士山」「澄んだ、湧き水」をイメージしやすいでしょう。富士山の水源地で、透明感のある水が、地下からコンコンと湧き出ている情景が目に浮かびます。
対象の距離をできるだけ離してたとえる
「たとえるもの」と「たとえられるもの」の距離をできるだけ離すことが重要です。
たとえば、「君の明るさ」をたとえてみましょう。
- 君は「照明」のように明るい
- 君は「太陽」のように明るい
この2つを比較すると、明るいのは「太陽」です。
たとえるものを、もっと強調したり、ユーモアを出そうとするなら、「たとえるもの」と「たとえられるもの」の距離が、離れていれば離れるほど、壮大さや、情景がより際立ってイメージできます。
ユーモアを出そうとするあまり、かけ離れ過ぎると、逆にイメージできない場合もあるので、注意しましょう。
比喩表現を使うときの注意点
比喩は、「たとえ」に何を使ってもいいわけではなく、こちらの意図した通りに、イメージできなければ、意味がありません。
そのため、比喩表現には、いろいろと注意点があるので以下に説明します。
難しい言葉を使わない
比喩は、わかりにくい表現やものを、わかりやすいものに置き換えた表現です。
そのため、特定の人だけが理解できる専門的な表現や、むずかしい言葉は、逆にイメージできないので、控えましょう。
たとえば、「緊張して、体が固まった状況」を例にあげます。
- メデューサに睨まれたように固くなった
- 石のように固くなった
メデューサはギリシャ神話に登場する怪物で、「睨むと石に変わる」能力を持つと言われています。このたとえだと、神話を知っている人だけがわかる言葉であって、知らなければわかりません。
それよりは、「石のように」と表現した方が、誰もが一度はさわったことがあるので、イメージしやすいです。
このように、身近なものと、簡単な言葉を使って、たとえるように心掛けましょう。また、小説家のように、奇抜な言い回しで、読者にインパクトを与える手法を取り入れる場合を除いては、わかりやすい言葉を使った方が無難です。
文章のスパイス程度にする(多用しすぎない)
たとえ話は、イメージが膨らみ、おもしろさやユーモアを表現できます。
しかし、あまりにも多用し過ぎると、読み辛く、話の内容があちらこちらに飛んで、結局、何が言いたいのかわかりません。
たとえば、「みんなの前で発言する時に、緊張して会話ができない状況」を例にあげます。
- 私は、メデューサに睨まれたようになり、また、多くのクマに取り囲まれたような恐怖を感じて、声が出ず、借りてきた猫のようになっていた。
- 石のように固くなり、会話ができなかった。
これは、一文の中に3つの比喩表現を取り入れてみました。
小説としては迷宮的な感じでいいと思いますが、日常的な記事や情報を執筆する場合には、読み辛く、何が言いたいのかわからなくなります。それよりは、「石のように固く(緊張)なり、会話ができなかった」という単純な表現の方が、とてもわかりやすいです。
この例文は、1文でもわかり辛いのに、5,000文字のような長文の記事に、このような文章がいくつも出てくると、なおさら読み辛くなって、読者は途中で読むことを止めるでしょう。
読者離れを防ぐためにも、比喩表現は、文章のスパイス程度に留めておきましょう。
比喩表現はWEBライター案件では使用を推奨されることが少ない
WEBライターは、小説家とは違い、読者の悩みやお困りごとなどの情報を記事にして発信します。
執筆において、裏付けを取った情報が必須条件となっているため、比喩表現のような不明確な情報は、できるだけ避ける方が無難です。
また、比喩表現が混ざると、信憑性に欠け、読者の理解や共感を得られない可能性があります。
そのため、WEBライターでは、比喩表現はあまり推奨されていません。
どうしても使用したい場合には、多用せず、補助的に使いましょう。
まとめ
この記事では、以下のような比喩表現の使い方について解説してきました。
比喩表現とは?
- 直喩:「~のようだ」「~のように」の言葉で、比較してたえる表現
- 隠喩:「~は、~だ。」
- 擬人法:人間以外のものを、人間にたとえて表現する
- 提喩:大きな分類の名称で、一つの名称をたとえで表現する
- 換喩:対象物が密接な関係にある場合に、たとえで表現する
- 諷喩:本当の意味は隠して、たとえだけで本当の意味を表現する
- 転喩:直接言うのではなく、前後の事象をたとえで表現する
今回は、執筆活動をされている方の目線に立ち、主な比喩表現をすべてお伝えさせていただきました。実体験をもとにした、本当に役立つ情報なので、ぜひ参考にしてください。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。
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