話がわかりにくい」と言われてしまうのはなぜ?
「こそあど言葉(指示語)を一覧で確認したい」
「日本語ってむずかしい」
このように思っていませんか?
こそあど言葉にはどんな種類があるのか、どのように使えばいいのかわかりませんよね。
私たち日本人でも理解できない言葉がたくさん存在します。
こそあど言葉の仕組みを意識してみませんか?
本記事では、こそあど言葉(指示語)の概要や使い方・注意点を紹介します
パッと一目で確認できる一覧表も記載しているので、こそあど言葉をマスターしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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こそあど言葉(指示語)とは?
こそあど言葉(指示語)とは、おもに「場所」「人」「方角」などを指す言葉です。語句を使うことによって文章を簡潔にします。意外と日常でも無意識に使われています。
あたりまえに使っているこそあど言葉(指示語)ですが、どのような場面でどのように使い分けるのか、一覧と例文を見てみましょう。
【一覧表】
近称 | 中称 | 遠称 | 不定称 | 品詞 | |
物 | これ | それ | あれ | どれ | 代名詞 |
場所 | ここ | そこ | あそこ | どこ | |
方角 | こちらこっち | そちらそっち | あちらあっち | どちらどっち | |
状態 | こんな | そんな | あんな | どんな | 形容動詞 |
こう | そう | ああ | どう | 副詞 | |
指示 | この | その | あの | どの | 連体詞 |
こそあど言葉(指示語)は、上の表のように分類できます。それぞれ言葉の頭文字が「こ」「そ」「あ」「ど」となっております。ぜひポイントをおさえておきましょう。
こそあど言葉(指示語)の使い方
ここでは、こそあど言葉の使い方を、以下の3つに分けて紹介します。
- 基本的な使い方をマスターしましょう
- 4つの品詞を分類しましょう
- 対象との距離で使い分けてみましょう
この3つの使い方を押さえれば、こそあど言葉はマスターできます。詳しく見ていきましょう
基本的な使い方をマスターしましょう
まず、「これ」「ここ」「あれ」という使い方です。
- 「これ」「ここ」「あれ」をみてください。
- 「これ」「ここ」「あれ」に乗ります。
- 「これ」「ここ」「あれ」に入れます。
次に、「あの」「ああ」「その」「この」という使い方です。
- 「あの」「その」「この」カバン。
- 「あの」「その」「この」りんご。
- 「あの」「その」「この」えんぴつ。
- 「ああ」したい。
- 「ああ」しよう。
- 「ああ」なりたい。なりたい。
このように、普段聞いたことのある言葉が浮かぶと思います。
誰しもが当たり前のように使われているこそあど言葉(指示語)ですが、意識してみると上記以外にもたくさん思い浮かぶと思います。
他にもどのような言葉があるのか、イメージしてみましょう。
4つの品詞を分類しましょう
- 代名詞
- 形容動詞
- 副詞
- 連体詞
この4つの品詞をまとめたものが「指示語」です。
冒頭の一覧表にも分類されているので、参考にしてみましょう。
例文をみてみましょう。
【正しい指示語】「あれ」が市役所です。
【間違った指示語】「これ」が市役所です。
どうでしょうか。
品詞の種類を間違えることにより、文章の意味も曖昧になり聞き手に伝わりづらくなってしまいます。
品詞の仕組みを理解して、正しい使い方を心がけましょう。
対象との距離で使い分けてみましょう
指示語をうまく利用するには、話し手と聞き手の「距離感」を理解して正しく使い分けなければなりません。
対象との距離によっては、意味が変わってしまうというのが特徴です。
正しい指示語を使うことにより、言葉の意味もわかりやすくなります。
近距離を示す近称(きんしょう) | 中距離を示す中称(ちゅうしょう) | 遠距離を示す遠称(えんしょう) |
・これ、昨日買った洋服です。(現場指示) ・昨日食べたまぐろ、これが最高においしくてさあ! (文脈指示) | あ、それ、何かな? | ・あれ、富士山だよね? ・さっき食べたあれ、おいしかったね。(記憶指示) |
近称の現場指示(直示)とは、目の前に存在する対象を示すことに対し、文脈指示(照応)は、目の前には存在しない対象を示します。
中称は、話し手と聞き手の中間の距離にある対象を示します。
また遠称では、過去の出来事を記憶指示と言います。
記憶内にある対象は、現在から見て遠いイメージをもっているので、遠称「あれ」が記憶指示に変換されます。
ただし、この記憶指示は話し手と聞き手が記憶を共有している場合になります。話し手がイメージしていても、聞き手が理解していなければ遠称の記憶指示は成り立ちません。
余談ですが、独り言のようにつぶやく場合、近称と遠称を使えます。す。
中称では使いづらいことが多いです。ことが多いです。
【近称】
- 「これ、なんだろう。」
- 「ここ、寒いなあ」
【遠称】
- 「さっき食べたあれ、おいしかったなあ。」
- 「今日のあれ、よかったなあ。」
こそあど言葉(指示語)の注意点!!
こそあど言葉(指示語)はとても便利な言葉ですが、文章の最初に使ってはいけない場合もあります。なぜなら、どのような意味をあらわしているのか聞き手に伝わらないことがあるからです。
「あれ」を持ってください。
と言われて、何を持てばいいのかわかりませんよね。
「荷物」を持ってください。
最初の一文で指示語を使うと、誤解を招いてしまうおそれがあります。
こそあど言葉(指示語)には使いすぎることによるデメリットもあります。
ではいったい、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
- 不明確な文章になってしまう可能性がある
- なにを指しているのか相手に伝わらない
- 語彙力が低いと思われる
- 記憶力の低下を疑われる
このように、こそあど言葉(指示語)を使いすぎると回りくどい印象を与えます。
例文を見ていきましょう。
【例文】「娘は、棚のうえに置いてあるおもちゃ箱をみつけた。手をのばして棚のうえに置いてあるおもちゃ箱を下ろした。
「棚のうえに置いてあるおもちゃ箱」という言葉が二度も出てきます。
聞き手には、回りくどい印象を与えます。
また、大げさな例ですが
「娘は、棚のうえに置いてあるおもちゃ箱をみつけた。手をのばして、そのうえに置いてあるあるそれを下ろした。」
おそらくこの文章を読んで、わかりづらいと感じたのではないでしょうか。指示語を多用することで読みづらくなります。
「娘は、棚のうえに置いてあるおもちゃ箱をみつけた。手をのばしてそれを下ろした。」
「それ」とはおもちゃ箱ということになります。おもちゃ箱を「それ」に差し替えることによって、よりわかりやすくなります。
あまり使いすぎず、指示語を上手に使うことでシンプルに伝えられます。
こそあど言葉とは:指示語一覧を例文付きでわかりやすく解説!:まとめ
学校・職場など、指示語はあらゆる場面で飛び交っています。
自分が思っているイメージを伝えてしまい、聞き手に勘違いされてしまったケースも少なくありません。
言葉を簡潔に表現できるとても便利な指示語でもありますが、意味や使い方の知識を確認することにより、勘違いを防げるでしょう。
こそあど言葉(指示語)をマスターしながら頭の中でイメージし、セルフトレーニングしてみてはいかがでしょうか。
また、身近にいる家族や友人と指示語を使った会話をしてみるのもいいでしょう。簡単なようで非常に難しい指示語ですが、しっかりと理解することで文章読解力にもつながります。
みなさんも、こそあど言葉(指示語)をマスターして正しく使えるようにしましょう。
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