- 「『贈る』と『送る』は、どの状況で使い分けるの?」
- 「漢字の違いで、意味にも違いがあるの?」
という疑問をお持ちではありませんか?
この記事では辞書やWebライターをしている筆者の経験の観点から解説します。
具体的には
- 「贈る」と「送る」の違いと使い分け方
- 「贈る」の意味と用法
- 「送る」の意味と用法
の順番にご紹介していきます。
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「贈る」と「送る」の違いと使い分け方
「贈る」と「送る」は、どちらも「おくる」と読みますが、次のような違いがあります。
- 「贈る」:善意の気持ちを表現する
- 「送る」:物理的な物が動くが、そこに感情はない
このように「おくる」とは、「善意の気持ち」の有無によって使う漢字が異なります。
辞書には、以下のように記載されています。
(贈る:おくる)
(1)人に感謝・愛情・支援などの気持ちを表すために金品を与えたり、行動に表したりする。
(2)称号や位階を与える。
(3)死後、官位や名を与える。
(引用サイト:広辞苑無料検索 大辞林)
(送る:おくる)
(1)物や手紙・情報などを他の地点に移動させる。届ける
(2)人をある場所に行かせる。派遣する。
(3)去って行く人と一緒に行く。
(引用サイト:広辞苑無料検索 大辞林)
例文で説明すると、「感謝状をおくる」の場合は次の意味になります。
- 感謝状を「贈る」:相手に感謝の気持ちを届ける
- 感謝状を「送る」:書類を郵送する
このように、同じ「おくる」でも漢字が違うだけで、まったく違う意味になります。
また、同じ意味なのですが、意味解説辞典では次のように解説しています。
「送る」と「贈る」の違いは、拍手であるか、応援する気持ちを贈与という形で与えるかです。
(出典:意味解説辞典)
ここでは「拍手」でたとえていますが、次のように解釈できます。
贈る
- 拍手で音を相手に届けて、「みんなここにいるから安心して頑張れ!」と選手や仲間を応援する気持ち(善意の気持ち)がある
送る
- 拍手という動作をしているだけで、「まわりの人がしているから自分も同じようにしておこう」という無機質な感情(両手をたたいて音を鳴らすだけで、善意の気持ちはない)
このような違いがあるので「おくる」を使うときには、「善意の気持ちがあるかないか」で使う漢字が違うと覚えておくと良いかもしれませんね。
「贈る」の意味と用法
「贈る」とは、「善意の気持ち」を相手に届けるという意味があります。
例文で詳しく解説します。
- 高校球児に、エールを贈る
- 彼女に誕生日の花を贈る
- 名誉の称号を贈る
- 大会の主催者から、記念品が贈られた
- あなたに贈るものがあるので、少し待っていてください
- 私から感謝の気持ちを贈ります
- 賄賂(わいろ)を贈る、贈賄罪(ぞうわいざい)
- わが社は長年務めた従業員に対して、社長から感謝状が贈られる
- 結婚10年の節目に、ダイヤモンド指輪を妻に贈ろうと思う
- 防犯対策に貢献したので、警察から感謝状を贈られた
このように「贈る」は、感謝などの「善意の気持ち」を表現するときに使いますが、気持ちの代わりとして金品などを贈ることもあります。
また、みなさんも「贈る」と聞いて真っ先に連想する言葉は、卒業式でも有名な海援隊の「贈る言葉」だと思いますが、次の二通りの考え方ができます。
- 「去り行くあなたへおくる言葉」の場合は、「去って行く=悲しい」となり、「送る」を使います。
- 「愛するあなたへおくる言葉」の場合は、「愛するあなた=愛情」となり、「贈る」を使います。
全体を通した歌詞の内容は「応援=善意の気持ち」と取れるので、「贈る言葉」で合っています。
しかし、「去って行く」「もうとどかない」など悲観的な歌詞が全体的に主張されているようであれば、「送る言葉」になっていたかもしれませんね。
このように同じ事柄でも、善意の気持ちがあれば「贈る」、なければ「送る」、気持ちの持ち方で漢字が異なるというのは、日本語の奥深さが分かる言葉の一つです。
また、「贈る」の類義語には以下のものがあります。
差し上げる、渡す、くれる、あてがう、授与、贈与、贈答、賜う、授ける、捧げる、贈呈、進呈、付与、奉ずるなど
このように多くの類義語があるので、適切に使い分けましょう。
「送る」の意味と用法
「送る」とは、「物や情報を届ける、動作や行動に善意の気持ちはない」という意味です。
これは無機質な感情のまま、物や人を動かすときに使われており、商品や郵便物などを送り届けるときによく使われる言葉です。
例文で実際の使い方を詳しく解説します。
- 今年も年賀状を送る
- ネットで注文した商品が送られてきた
- SNSでメッセージを送る
- 上司の指示で記念品を送る
- 父は80歳でこの世を去ったが、満足のいく人生を送ったと思う
- 海外へ単身赴任するという友人を空港まで送った
- 人手が足りないので本社へ連絡すると、応援の従業員が送られてきた
- あいさつをした登壇者に拍手を送る
- 卒業生を拍手で送りだす
- 彼に別れの言葉を送った
このように言葉や行動に移しても、そこに善意の感情や気持ちはなく、ただ無機質な動作をしていることが分かります。
たとえば、例文を使って「善意の気持ちがある場合と、ない場合の違い」を以下に表現してみます。
無機質な感情(動作と捉えている)場合
- SNSでメッセージを送る
- 上司の指示で記念品を送る
- あいさつをした登壇者に拍手を送る
お祝いや感謝、応援など、善意の気持ちがある場合
- SNSで応援メッセージを贈る
- 上司の指示でお祝いの記念品を贈る
- あいさつをした登壇者に感謝の気持ちを込めて拍手を贈る
このように同じ動作ですが、そこに善意の気持ちがあれば「贈る」と一緒に「善意の言葉」が付いてきます。
たとえば試合に勝った友人に、お祝いのメッセージを送った場面を表現するとします。
- 良い例:試合に勝った友人に(お祝いの)メッセージを贈った
- 悪い例:試合に勝った友人にメッセージを送った
このように「お祝いの」という言葉を付け足すだけで、文章に善意の感情が生まれており、友人の喜んでいる姿が目に浮かぶようです。
しかし、言葉がないと誰かに指示されて、何も考えずに作業として送った感じがするので、「祝ってくれないのか・・・」と友人も残念です。
言葉一つで、感情と漢字が左右されるため、善意の気持ちがある場合には、適切な言葉も一緒に付け加えるようにしましょう。
まとめ
この記事では、「贈る」と「送る」の違いと使い分け方を解説してきました。
- 「贈る」とは、善意の気持ちがある場合に使う
- 「送る」とは、物や人などが移動する場合や、善意の気持ちがある場合と同じ動作でも無機質な感情の場合に使う
ぜひ参考にしてください。
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