- 「価格(かいてい)は『改定』と『改訂』のどっちが正しいの?」
- 「『改定』と『改訂』の違いと例文を教えてほしい?」
という疑問をお持ちではありませんか?
この記事では辞書やWebライターをしている筆者の経験の観点から解説します。
具体的には
- 「改定」と「改訂」の違いや使い分け方
- 「改定」の意味と用法
- 「改訂」の意味と用法
の順番にご紹介していきます。
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「改定」と「改訂」の違いと使い分け方
「改定」と「改訂」は、どちらも「かいてい」と読みますが、次のような違いがあります。
- 改定:新しく定めること
- 改訂:内容を正しくすること
また、辞書では以下のように記載されています。
(改定:かいてい)
法律・制度など以前のものを改めて新しく定めること。「条約を-する」「運賃-」
(引用サイト:広辞苑無料検索 大辞林)
(改訂:かいてい)
書物などの内容の一部に手を加えて改めなおすこと。「旧版を-する」「-版」
(引用サイト:広辞苑無料検索 大辞林)
辞書の意味を見ると「価格(かいてい)」の場合は、「新しく定め直す:『改定』」が正しい使い方です。
また、店頭では商品を紹介しているPOPやチラシがありますが、「『POPやチラシの内容』を変更」する場合は、「書物の内容の一部に手を加えて改めなおす:『改訂』」を使います。
そのため、次のように違いを覚えましょう。
- 「価格」のように法律や制度として以前から決まっているものは「改定」
- 「書物」などのように法律や制度で以前から決まっていないものは「改訂」
さらに、「価格」の取り扱いは法律で以下のように決められています。
昭和三十七年法律第百三十四号
不当景品類及び不当表示防止法
第一章 総則
(目的)
第一条
この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。
(引用サイト:e-eov 法令検索 不当景品類及び不当表示防止法)
「価格」は、法律上で「消費者に不利益になる表示をしてはいけない」ことが決められているので、「価格を(かいてい)する」場合には「改定」の漢字を使います。
そのため、価格を変更する場合に「改訂」を使うと、次のような意味として受け取られます。
- 以前の価格は、正しくなかったのか?
- 正しくない価格を表示していたのであれば、法律違反ですよね?
- 法律に沿った価格表示ではなく、消費者にウソの価格を表示していたのですか?
このように「改訂」を使用すると「法律違反や消費者をだましていた」と解釈されるので、「価格を(かいてい)する」場合には必ず「改定」を使いましょう。
「改定」の意味と用法
「改定」とは、「法律や制度で決められていたものを新しく定める」という意味です。
例文を使って分かりやすく解説します。
- 車の販売価格を改定する
- 青空市場の販売価格を改定する
- 価格改定した結果、売上が伸び悩んでいる
- 来年は消費税法の改定を行うらしい
- 騒音に関する法律を改定してほしい
- 法律の言葉が難しいので、現代人にも分かるように改定できないのだろうか?
- 法律に携わっている業種の方は、法律が改定されるたびに覚える必要がある
- 物価高騰にともない、賃金も改定してほしい
- 就業規則も時代の流れにともなって改定することが望ましい
- 第9条の「戦争の放棄」に関して、条項が改定される
例文での「改定」は、どれも「法律・制度・条例を新しく定め直す」ことを表現するときに使われています。
また、漢字にもそれぞれ意味があり、辞書で調べると以下のように記載されています。
(改:《音読み》かい、《訓読み》あらた・める、あらた・まる)
①前からの(悪い)ものをやめて新しい(よい)ものに変える。あらためる。あらたまる。
②たしかめる。検査する。あらためる。
「解字」
形声。音符「己」(=はっとして立ちあがる)+「攵」(=動詞の記号)。古くなってたるんだものに活を入れて立ちなおらせる意。
(引用サイト:広辞苑無料検索 広辞苑)
(定:《音読み》てい、《訓読み》さだ・める、さだ・まる、さだ・か)
①きめる。さだめる。きまり。
②おさめしずめる。動揺がしずまって落ち着く。
③かならず。きっと。さだめし。
「解字」
形声。「宀」(=やね)+音符「正」(=足を正しく整えて止める)。屋内のひと所に落ち着いて動かない意。
(引用サイト:広辞苑無料検索 広辞苑)
上記の補足として、文中の漢字の読み方ですが「攵(ぼく)」、「宀(べん)」と読みます。
漢字の意味を組み合わせると、「前からの(悪い)ものをやめて新しい(よい)ものに変える・きめる」となり、「決められていたものを新しいものに決め直す」と解釈できます。
また、類義語には次の言葉があります。
手直し、修正、訂正、校閲、加筆、改編、変改、改正、校訂、補正、変換、変形、改築、入替える、変化、決めなおす、変造、改める、改削、調整など
これらの類義語も使って、読者が読みやすく分かりやすい文章を書きましょう。
「改訂」の意味と用法
「改定」とは、「書物などの文章や文字を正しくする」という意味です。
例文を使って分かりやすく解説します。
- 辞書の意味について改訂した
- 法律を分かりやすく解説した本の内容を改訂した
- GPSの登場により、地図帳を新しく改訂した
- 新しい改訂バージョンの専門書がほしい
- 事業計画をこのたび改訂した
- 業務マニュアルの一部を改訂した
- 世界情勢の変動により、社会科の教科書が改訂された
- サービスを改善するために改訂を指示した
- 考古学において、新たな発見があるたびに書物の改訂が行われる
- 専門書の改訂には、かなりの時間を要する
このように「改訂」とは、「文章の一部または全文を正しい内容に変える」ことを表現するときに使います。
また、漢字にも意味があり、辞書には以下のように記載されています。
(訂:《音読み》てい、《訓読み》ただす)
文字などのまちがいを改めて正しくする。ただす。
「解字」
形声。「言」+音符「丁」(=さだめる)。言葉を定める意。現代中国語では「締結する」「予約する」の意にも用いる。
(引用サイト:広辞苑無料検索 広辞苑)
漢字の意味を組み合わせると、「前からの(悪い)ものをやめて新しい(よい)ものに変える・文字などのまちがいを改めて正しくする」となり、「文字などのまちがいを正しく直して、古いものを新しいものにかえる」と解釈できます。
そのため、法律や制度そのものを新しく決め直すのではなく、「辞書や専門書、参考書、教科書、就業規則、マニュアル、地図帳」などの文章や文字の修正を行う場合に使うので注意しましょう。
また、類義語には次の言葉があります。
手直し、修正、訂正、校閲、加筆、変改、校訂、改版、補正、変更、更正、直し、リビジョン、添削、是正、改訳、書き換え、更訂、推敲、リライトなど
類義語も文章の修正に使われる言葉が多いので、読者が分かりやすいように適切な言葉を使って執筆しましょう。
また、「価格の(かいてい)」には「改訂」を使わないので、使い方には注意が必要です。
まとめ
この記事では、価格の「改定」と「改訂」の違いや使い分け方を解説してきました。
- 「改定」とは、「法律や制度で決められていたものを新しく定める」こと
- 「改訂」とは、「書物などの文章や文字を正しくする」こと
ぜひ参考にしてください。
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