- 「『鑑賞』と『観賞』は、どういった状況で使い分けるの?」
- 「同じ意味じゃないの?」
という疑問をお持ちではありませんか?
この記事では辞書やWebライターをしている筆者の経験の観点から解説します。
具体的には
- 「鑑賞」と「観賞」の違いと使い分け方
- 「鑑賞」の意味と用法
- 「観賞」の意味と用法
の順番にご紹介していきます。
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「鑑賞」と「観賞」の違いと使い分け方
「鑑賞」と「観賞」はどちらも「かんしょう」と読みますが、次のような違いがあります。
- 鑑賞:芸術作品を見る・聞く・触る
- 観賞:自然や美しいものを見る
辞書で調べると以下のように記載されています。
(鑑賞:かんしょう)
芸術作品を味わい理解すること。
(引用サイト:広辞苑無料検索 大辞林)
(観賞:かんしょう)
美しいものを見て心を楽しませること。
(引用サイト:広辞苑無料検索 大辞林)
自然の中で物を見て、その美や趣を味わい楽しむこと。
(引用サイト:広辞苑無料検索 明鏡国語辞典)
辞書の意味からもわかるように、「鑑賞」と「観賞」の違いは、「芸術作品」か「自然や美しいもの」に分かれます。
また、次のように分けることもできます。
- 鑑賞:味わい理解すること
- 観賞:味わい楽しむこと
しかし、この2つの言葉は、表現をする対象の捉え方によっても使われ方が変わってきます。
その一例が、学研国語大辞典では次のように記載されています。
(鑑賞・観賞)
《参考》「鑑賞/観賞」の区別は芸術作品か否かにあるが、現実の表記としては「名月鑑賞会・鯉(コイ)の鑑賞会」が行われたり、「映画鑑賞・映画観賞」など二様の表記が行われたりする。前者は、名月・鯉を芸術相当と見なしたもの、後者は芸術の認定を巡って表記がゆれている例である。ともに誤りとすることはできない。
(引用サイト:広辞苑無料検索 学研国語大辞典)
このように、「鯉(コイ)=自然のもの」ですが、「錦鯉(ニシキゴイ)=芸術作品」として愛好家には親しまれています。
そのため、絵画のように「最高落札額が2億300万円」という破格で取引されることもあり、日本だけでなく、現在では世界中に愛好家がいます。
こうなると、一概に「鯉=観賞」ではなく、「錦鯉=鑑賞」として使われても不自然ではありません。
「鑑賞」の意味と用法
「鑑賞」とは、「『芸術作品を味わい理解する』という意味です」と言われても、「『味わい理解する』とはどういう意味ですか?」となりますよね。
「味わい理解する」とはどういう意味なのか、辞書には以下のように記載されています。
(味わい:あじ・わい)
(一)その飲み物・食べ物の持つ、独特の△深い(よい)味。
(ニ)他のどんな物でも代わることの出来ない、そのもの独特の△おもしろさ(よさ)。
(引用サイト:広辞苑無料検索 新明解国語辞典)
(理解:りかい)
(1)物事のしくみや状況、また、その意味するところなどをわかること。納得すること。のみこむこと。
(引用サイト:広辞苑無料検索 大辞林)
「味わい理解する」とは、「独特のおもしろさ(よさ)を納得する」という意味になります。
このことを踏まえて、例文を使って説明します。
- 今日は授業の一環で、美術館で芸術鑑賞をする
- 大好きな音楽家のコンサートで音楽鑑賞をした
- ピカソの絵画は、一生に一度は鑑賞しておきたい
- 友だちとビデオ鑑賞をした
- 私は歌うのも好きだが、音楽鑑賞も好きだ
- 彼の芸術に対する鑑賞力には、目を見張るものがある
- 履歴書に映画鑑賞と書いてもいいのだろうか
- 明日は子どもの演劇を鑑賞する
- 劇団の演劇鑑賞をした感想文を提出する
- 修学旅行で文化財を鑑賞した
このように人が作成した芸術作品(視覚・聴覚・触覚)に対して「鑑賞」を使って表現します。
また、漢字にもそれぞれ意味があります。
(鑑:かん)
①かがみ。手本。いましめ。
②身分・資格などを見分ける、しるしとなるもの。
③資料を系統的に並べた本。
④よく考えて見分ける。見定める。
(引用サイト:広辞苑無料検索 明鏡国語辞典)
(賞:しょう)
(一)ほめる。
(ニ)美しさや、よさをよく味わう。
(引用サイト:広辞苑無料検索 新明解国語辞典)
漢字の意味を組み合わせると、「見定めて、よさをよく味わう」となり、漢字だけでは表現をする対象が明確ではありません。
そのため、「鑑賞」の前後に使う表現は、「芸術作品に関する言葉」を使いましょう。
また、類義語には次の言葉があります。
把握、了知、賞賛、会得など
適切な言葉を使って上手に表現しましょう。
「観賞」の意味と用法
「観賞」とは、「自然や美しいものを味わい楽しむ」「視覚に限定される」という意味があります。
例文を使って説明します。
- 今日は家族で植物園に行き、植物を観賞した
- 納涼大会ですくった金魚を自宅の水槽で観賞している
- 自然を観賞すると気分がリフレッシュする
- 月夜には月を観賞して風情を楽しもう
- 花見には桜を観賞する
- 北アルプスの山々を麓から観賞する
- 雪解け水が流れる小川を観賞する
- サッカーの試合を観賞する
- 鯉の観賞会に参加する
- ホタル観賞は美しい
このように「観賞」は、「目で見たものを味わい楽しむ」ときに使うため、「視覚に限定」されます。
また、辞書には漢字の意味が次のように記載されています。
(観:かん)
(1)目に映った印象。物事の様子・状態。
(2)特定の想念や心の本章などを心の中で観察し、仏教の真理に達する方法。
(引用サイト:広辞苑無料検索 大辞林)
漢字の意味を組み合わせると、「目に映った印象のよさをよく味わう」となりますが、漢字だけでも意味が表現されています。
そのため、「目に映った印象」とは「視覚」とも解釈できるので、「鑑賞」と使い方に迷った場合は、表現をする対象が「視覚」なのか「視覚以外」なのかでも判断できます。
しかし、「鑑賞」にも視覚(絵画)が含まれているので、その点については「芸術作品」の有無で区別しましょう。
また、「観」は、訓読みで「観る(み・る)」とも読みますので、「観賞=目で見たもの」として覚えれば「観賞」の使い方も覚えやすいでしょう。
「観賞」の類義語には次の言葉があります。
観る、拝観、拝見、惚れ惚れ眺める、観覧
それぞれ「目で見る」という意味があるので、「観賞」だけでなく文章に適した言葉を使って読みやすい表現にしましょう。
まとめ
この記事では、「鑑賞」と「観賞」の違いと使い分け方を解説してきました。
- 「鑑賞」とは、「芸術作品を(視覚・聴覚・触覚)で味わい理解する」こと
- 「観賞」とは、「自然や美しいものを視覚で楽しむ」こと
ぜひ参考にしてください。
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