「話し言葉と書き言葉の意味を知りたい」
「WEBライターって、どっちの言葉を使えばいいの?」
「話し言葉と書き言葉は、使い訳が決まっているのか?」
ライティングにおいて話し言葉がいいのか、書き言葉がいいのかと悩んだ経験はありませんか?
そこで今回は、両者の違いについて、WEBライター歴3年の私がご紹介していきます。
この記事を理解すれば、2つの違いがわかり、ライティング力がメキメキ上がります。
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話し言葉と書き言葉の違い
話し言葉は口語体ともいい、日々の何気ない会話などラフな場面のコミュニケーションに使われることが多いです。
身内や親しい友人との交流時には、ほとんど話し言葉を使用しているといえます。
カジュアルで自然な言葉遣いで、柔らかい印象づけができます。
また、断定的な表現をさけ、曖昧な言い方をします。
書き言葉は文語体ともいい、ビジネス文書や論文・レポートにつかったりと、様々な読み手で、かつ不特定の人にあてて使用するため、文法に沿った正確な文章作成の際に使用します。
また、会社の上司や取引先の相手などにメールを作成する場合は、書き言葉を使うことが習慣になっている人が多いでしょう。
両者には、それぞれ良し悪しがあるので、具体例と合わせて説明します。
話し言葉を使うシチュエーション
話し言葉は、砕けた会話やインフォーマルな場面に使用されることが多く、読み手に親近感を持たせたい時につかいます。
話し言葉が持つメリットは、書き手が読み手に共感してほしかったり、内容に理解をしてほしい文章作成の時に発揮されます。
- SNS・個人ブログ
- エッセイ・小説
- 講義スピーチ
- 親しい人とのメールやチャット
- キャッチコピー
書き言葉を使うシチュエーション
必要ない表現を削除し簡潔な言葉表現を使うことが多いため、堅くて冷たい印象を相手に与えます。
そのため、読み手との距離感が出てしまい、面白くないと判断されて読み始めても離脱する人がでる側面もみられます。
また、公的なものや誤解を招いてはいけない場面で使うことが多く、ビジネス場面においては書き言葉を使用するのが通例となっています。
- ビジネス文書
- ビジネスメール・チャット
- 論文・レポート
- 新聞記事
- ビジネスブログやSNS
- 年賀状
話し言葉の特徴と具体例とは?
以下、わかりやすく説明します。
特徴 | 使用時のデメリット |
・理解しやすい言葉が使われる ・男性的・女性的・方言も使われる ・文の長さが、比較的短い ・読み手と主語が共有できれば、省略され る | ・砕けた表現をしたり冗長的な文章になってしまうため、文法に誤りがでやすい。 ・主語の省略や方言の使用をするため、誤 解を生じやすい文章になってしまう |
話し言葉の具体例
やっぱり・もっと・やっと・ちゃんと・いつも・どうして・どんな・こっち・そっち・あっち・こんな・あんな・こんなに・そんなに・あんなに・~けど・~から・ですから・だから
ら抜き言葉
話し言葉の中には、「○○できる」という意味で使われる「可能」を表す表現「られる」から、「ら」が抜け落ちてしまった、ら抜き言葉があります。
具体的に、説明します。
可能の助動詞 | ら抜き言葉 |
見る/見られる | 見れる |
着る/着られる | 着れる |
食べる/食べられる | 食べれる |
寝る/寝られる | 寝れる |
一般的に使用されているら抜き言葉は、上記の言葉以外にもいくつもあります。
見比べるとわかるように、「ら」を抜いても意味は通じます。
ですが、文法的には間違っているといわれる事もあり、本当のところグレーゾーンといえます。
では、WEBライターとして、ら抜き言葉を理解することがなぜ重要なのでしょう。
ら抜き言葉は、「気にならない人」と「なんか違和感があると思う人」の両方の意見がきかれるため、読み手を困らせる可能性があるからです。
文章を扱う職業であるWEBライターとしては、読み手に内容の理解を求めることが大切です。
ら抜き言葉は、ビジネス文書に使用されることはほとんどないですが、堅い印象を持たれるような紛らわしい表現をわかりやすくするといった側面もあります。
ら抜き言葉と同様に、扱われているものが他にもあります。
- 「い」抜き言葉
- 「さ」入れ言葉
- 「れ」足す言葉
このように、文法的にグレーゾーンとされている言葉が日本語には存在しています。
消極的表現
話し言葉でよく使われている、「○○みたいな」「○○たり」「○○かな」など、はっきりと言い切らず、物事を曖昧にさせたい時に用いられます。
- もう食べたくないみたいな感じです。→もう食べたくないようです。
- お風呂に入ったりしたいです。→お風呂に入ります。
消極的表現は、話し言葉として使用するのは問題ありませんが、書き言葉には使用するのは避けた方がいいでしょう。
情報の正確性や信憑性に疑いをもたれやすいので、文章作成の際には明言する表記にするよう注意しましょう。
省略
日本語の基本文型である「○○(主語)が/は、○○を、○○(述語)」は、言葉の語順が決まっていて助詞がなくても、意味が通じます。
省略は、そういった場合の助詞を文章から省くことをいいます。
文章を簡単にしたり、読み手が楽に内容を理解できるように、意図したメッセージを届けようとする行為といえます。
ですが、すべての助詞が省略できるわけではありません。
省略できる助詞の具体例です。
- 旅行(は)いつ?
- 朝ご飯(を)食べる?
- 運転(が)上手くなったね。
- 登山(に)行こうよ。
上記は、助詞がなくても意味が通じます。
これは、省略が可能になります。
省略できない助詞の具体例です。
- それは、私(の)財布です。
- ドライヤー(で)髪(を)乾かそう。
- ゆで卵より目玉焼きのほう(が)好き。
- 10時(に)ブランチの約束があるの。
上記は、助詞がなくなってしまうと意味が通じなくなってしまいます。
言葉の語順では意味がわからなくなるので、助詞を活用する必要があるからです。
話し言葉では、このような省略を使用することがありますが、誤解を生む場合もありますので、ビジネス文書では文法に沿ってライティングする方がいいでしょう。
若者言葉
主に20歳前後の青少年が普段の会話に使う俗語で、それ以外の世代ではあまり使われない言葉のことを、若者言葉といいます。
下記のように、若者言葉が生まれた背景は様々あります。
- メディアでつかわれた流行語
- 言葉を逆さに言う
- ローマ字にして頭文字のアルファベットを並べる
- 誇張した表現
若者言葉には、当時の若者が老いても使用するものやしないもの、後の若者が継承していくもの消失していくものなどいくつかの分類がされています。
次世代にも残っている若者言葉が存在するということは、少なからずそれまでの日本語に乱れが生じています。
その乱れを、将来日本語が必要とするものとして理解することが重要です。
いつまでも若者言葉と認識するのではなく、日本語として見つめ直し、意識して使っていくことが大切です。
書き言葉の特徴とは?
以下、わかりやすく説明します。
特徴 | 使用時のデメリット |
・かしこまった堅い表現が多い ・修飾語などが使われ、全体的に文章が長 くなる ・文法に沿っていることが多いので、主語 などの省略はほぼない | ・端的で面白くない ・難しい言葉が使われると理解しづらい ・読み手に寄り添っていないので、興味を 持たれにくく離脱する読者が多くなる |
書き言葉の具体例
やはり・さらに・ようやく・きちんと・正しく・常に・なぜ・どのような・こちら・そちら・あちら・このような・そのような・あのような・これほど・それほど・あれほど・~が・~ため・そのため・したがって
冗長表現に気をつける
内容とは関係ない余分な言葉が多く、長くなってしまい読みにくい文章をいいます。
冗長表現になってしまうと、回りくどくなったり、言いたいことがわからない内容になってしまうので、避けるべきです。
冗長表現の具体例です。
- 「の」「という」「こと」の使用(繰り返し)
- 同じ言葉の重複
- 二重敬語
- 二重否定
- 余計な接続語・修飾語
- 長い前置き
二重表現に気をつける
同じ言葉や意味を含む2語が重複している表現をいいます。
- 連日暑い日が続く→暑い日が続く
- 後で後悔する→後悔する
- 過半数を超える→過半数に達する
- 頭痛が痛い→頭痛がする
- はっきりと明言する→明言する
このように言葉自体に意味をそなえているものには、二重になる言葉を繋げないよう注意が必要です。
スマートな日本語や無駄のない文章を目指すのであれば、二重表現となる言葉は頭に入れておくのがポイントです。
特に、専門性がある内容や公的な記事の文章では避けた方がいい表現です。
話し言葉と書き言葉の一覧・具体例
話し言葉と書き言葉の具体例を、紹介します。
話し言葉 | 書き言葉 |
・こんな・そんな・あんな・こんなに・そんなに・あんなに・~けど・~から・ですから・だから・やっぱり・もっと・ちゃんと・いつも・どうして・どんな・こっち・そっち・あっち | ・このような・そのような・あのような・これほど・それほど・あれほど・~が・~ため・そのため・したがって・やはり・さらに・きちんと・常に・なぜ・どのような・こちら・そちら・あちら |
話し言葉(具体例) | 書き言葉(具体例) |
・たくさんの魚が泳いでて、海みたいだ。・どうして月は、だんだん形が変わるのだ ろうか。 | ・多くの魚が泳いでいて、海のようだ。・なぜ月は、次第に形が変わるのだろう か。 |
話し言葉と書き言葉の使い分けにおける注意点
話し言葉と書き言葉の違いを、ご紹介してきましたが、使用時における注意点がいくつかあります。
話し言葉は場合によっては稚拙に感じる
話し言葉は、必ずしも正確な文法に沿っていなくてもいいので、冗長表現になってしまいがちです。
それは、読み手に稚拙さを感じさせることでもあります。
それを防ぐために、注意した方がいいことが以下です。
- 1つの文章を無駄に長くしない
- 短い文章をいくつも繰り返さない
- 同じ語尾を連続して使わない
- 断定的な語尾を何度も使わない
- 無駄な形容詞を入れすぎない
上記に気をつければ、稚拙といわれず整った文章ができるでしょう。
文末表現のバランスを考える
文末表現とは、文章の終わりの表現のことをいいます。
文章全体はこの文末表現が統一されているよう注意しましょう。
この文末表現がちぐはぐであると、読み手が読みづらくなり、違和感がある文章になってしまいます。
話し言葉に主に使用するのが、敬体という「です・ます調」です。
これは、読み手に柔らかい印象を与えるので、ライターの意見に共感して欲しい場合などに使用するといいです。
書き言葉に主に使用するのが、常体です。これは、敬体と違い、「だ・である調」です。
これは、堅く冷たい印象になるので、自分の意見を強く訴えたい時に使用できます。
また、文章ができたら、一度通して読んでみると文末のバランスの修正ができます。
違和感なく、スムーズに読めるよう文末表現を調整するようにしましょう。
ビジネスシーンでの適切な使い方に気をつける
ビジネスにおいて、文面を使用することはたくさんあります。
メールや資料などに使う言葉には、注意が必要です。
ビジネスで使う言葉が適切ではないと、その後の信用度に影響してしまうかもしれないです。
会社内で同期同士のやりとりは、話し言葉でも許される場面は多いですが、上司や先方の会社の方などには書き言葉を使用するのがベターでしょう。
このように、自分の評価をさげることがないよう言葉や文章には気を遣うべきでしょう。
変換アプリを活用する
文字通り、話し言葉を書き言葉に変換できるアプリがあります。
校正や推敲の際に、利用されることが多く、WEBライターやWEBメディアを運営する人などが活用しています。
たくさんのアプリからいくつか紹介します。
まとめ:話し言葉と書き言葉を正しく使えれば、評価が上がる!
最後に、紹介した内容をまとめます。
両方の特徴やメリット・デメリットなどをまとめてきましたが、話し言葉にしろ書き言葉にしろ、WEBライターとしての基本はクライアントの基準・要望に従うことです。
文法的に正しくライティングしたとしても、クライアントの指示通りにしていなければリライト対象になってしまいますので注意しましょう。
このように話し言葉と書き言葉の違いを理解し、TPOに配慮した使い方ができれば、WEBライターとして信頼性や信用度が上がるでしょう。
先方の要望に沿ったライティングができれば、あなたも一人前です。
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